蛇口水漏れ
単水栓とは
単水栓とは水を出す吐水口が1つしかなく、お湯または水のどちらかのみが出る水栓です。その種類やデザインは多岐にわたり、横方向に取り付ける横水栓、縦方向に取り付ける立水栓、吐水口の向きを自由に稼働できる自在水栓が代表的です。取り付け方法は壁に設置するものと、シンクやバスタブの台座に設置するものがあります。
水栓の中でも単水栓は基本構造となっており、ハンドルを回すと内部のコマパッキンが動き、水量を調節したり水の出を止めたりします。左方向、反時計回りにハンドルを操作することで水が出るようになり、更に左に回すことで水量が増えます。反対に、水を出している時に右に回すと、水量は減っていき、止水します。
ハンドルを閉めても水が止まらない時の対処法
ハンドルをきちんと閉めているにもかかわらず、吐水口から水がぽたぽた垂れてくるというトラブルは比較的多くみられますがそれはなぜでしょうか。
考えられる原因は、コマパッキンあるいはケレップと呼ばれる、ハンドル内部の部品の劣化や損傷によるものが挙げられます。解決するには、コマやパッキンの交換が必要です。作業は自分で行うことも可能ですが、新しいコマやパッキンと併せて工具が必要になるので、あらかじめ用意しておきましょう。
まずはカバーナットを外します。その後ハンドルを左に回し、ゆるめたら水栓上部を取り外します。次に中のケレップを取り出しますが、水栓は細い為、手ではなくピンセットなどを用意したほうが確実です。古いものを取り出したら、新しいものと交換します。その後は、取り外しとは逆の手順で水栓上部を取り付けて元に戻しましょう。最後はカバーナットの締めすぎに注意してください。
ハンドル根元からの水漏れ対処法
水漏れがハンドルの根元、もしくはハンドル下の袋ナットから水漏れが発生している場合、その多くはハンドルの中にある三角パッキンに劣化や損傷があると考えられます。こういったケースでは、ハンドル内の三角パッキンを新しいものに交換することでほぼ解決できます。
三角パッキンの交換方法は、まずハンドルのビスを外すことから始めます。ビスとは、ハンドルの頭頂部にある丸い部分のことです。ビスを外したらハンドルを水栓から取り外します。水栓側についているカバーナットをゆるめて、更に下にある三角パッキンを取り外し、新しいものと交換しましょう。パッキンの交換が終わったら、取り外しとは逆の順番でハンドルを元に戻します。
パイプ根元からの水漏れ対処法
パイプの根元から水が漏れている場合は、まずパイプナットに緩みがないかを確認しましょう。ナットを締め直すだけで水漏れが解消できる場合もあります。ナットの緩みが原因ではなかった場合は、自在パイプのパッキンに劣化や損傷が起きている可能性が高くなります。新しいものと交換しましょう。
まずパイプナットを外します。次にパイプを引き抜いたら、古いパッキンを取り出します。新しいパッキンを入れ直し、パイプナットをきちんと締め直しましょう。新しいものを取り付ける際はパッキンの向きに注意してください。正しく設置されていれば、この対処法でほぼ水漏れは解消できると考えてよいでしょう。取り換え作業が終わったら、取り外しとは逆の手順でパイプを元に戻します。
水栓と壁の間からの水漏れ対処法
水栓と壁の間から水漏れを起こしている場合は、水栓をねじ込んであるシールテープやパッキンに劣化や損傷が発生している可能性が高くなります。シールテープやパッキンの交換で解決しますが、他の部品交換に比べてやや上級者向けの修理方法です。テープの巻加減や力加減が難しいので、自分で行うよりは業者など、専門家に修理を依頼することをおすすめします。
まず水栓レンチを使って水栓金具を外します。次に巻いてあるシールテープと根元にあるパッキンを外して、テープは新しいものと交換します。テープの貼り方は、根元を軽く引っ張って2、3回ほど巻きつけるのが良いでしょう。水栓金具は、右回りにねじ込むとしっかり取り付けることができます。取り付け後、水洗金具が傾いている場合は、シールテープをさらに巻くことで調整します。水栓金具が真っ直ぐになるように調整するのは難しい作業となるかもしれません。
作業をする際の注意点
水漏れの修理作業を行う場合には、必ず水を止めておきましょう。蛇口だけではなく、止水栓からしっかり閉めます。忘れると水が噴き出してしまい、作業になりません。止水栓は蛇口ではなくメーターボックスにあります。ボックスの蓋を開けて、止水栓を回すだけで大丈夫です。止水栓を閉めると家中の水が止まりますので、作業が終わったらすぐに開けることも忘れずに。
また、パッキンなどの消耗品の交換やナットの締め直しでも解決できない水漏れに関しては、蛇口本体に原因があることも考えられます。いつ大きなトラブルに発展するか分かりませんし、蛇口ごと交換ともなると専門知識が必要となります。水道代などにも影響する可能性もありますので、できるだけ早めに専門業者に相談しましょう。